成人式の振袖 ~祖母からの贈り物~

投稿者: | 2017年3月23日

二十歳になる年のある日、遠方に住んでいる祖母から電話がありました。何事かと尋ねると、成人式で着る着物を準備したとのこと。私には何の相談もなく、すでに購入していました。

成人式は、たった1日のことなので、振袖を買うなんてもったいない、レンタルにしよう、と考えていました。でも、祖母の気持ちが嬉しかったので、用意してくれた一式は受け取ることにしました。

その振袖は、まさに祖母好みという感じで、成人式ではあまりお目にかからない渋い辛子色の着物でした。初めて見た時、がっかりしました。若いうちにしか着られないような可愛い色の着物を着たい気持ちが強かったので、こんな若々しくない色の着物を着るのかと。

でも、気に入らないからと言って、せっかくもらった振袖を着ないわけにはいきません。成人式当日は、美容院で綺麗に着付けてもらいました。その時に担当の方に言われたのが、「こんなに質の良い着物なかなか無いですよ。本当に素敵な色だし、帯も着物にぴったり。」着付けの間、とにかく誉め言葉が止まらない。まさかそんなに誉められると思っていなかったので、驚きでした。

当日は、みんな着飾っていて、艶やかな着物を着た子がたくさん。夢のようでした。私が着ているような辛子色の着物の子は全然みなかったけど、祖母への感謝の気持ちで、式を終えました。

私の振り袖は、辛子色に大きな花と毬などが描かれています。帯は金色に上品な紫。成人式の後も、大学の卒業式、友人・兄弟の結婚式など、何度も着用しています。若々しい可愛いデザインを選んでいたら、こう何度も着れなかったかもしれないです。今では、大好きな私の着物。祖母には心の底から感謝です。

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